2枚目のサントラ「交響組曲ファイナル・ファンタジー」

前回、ファイナルファンタジーで初めて発売されたサントラ「ファイナルファンタジーI・II 全曲集」をご紹介しました。
このサントラからファイナルファンタジーの音楽の歴史が始まったともいえる一枚です。そこから約30年以上、今では全世界の方々に愛され聴かれるゲームミュージックとなりました。

さて、１枚目のサントラは知っている方も多くおられるかと思いますが、2枚目に出たファイナルファンタジーに関するCDはご存知でしょうか？実は、ファイナルファンタジー3のオリジナル曲のサントラではないです。
この2枚目こそファイナルファンタジーのサントラにとってきっかけであり、かつ大きな分岐点になったのではないかと個人的には思っております。
今回は2枚目に発売されたファイナルファンタジーのサントラ「交響組曲ファイナル・ファンタジー」をご紹介します。

2枚目はオーケストラアレンジのアルバム
アレンジは服部克久・服部隆之の両氏
収録曲は全7曲
関連サイト
1. サントラ「ファイナルファンタジーI・II 全曲集」関連サイト
2. サントラ「ファイナルファンタジーI・II 全曲集」購入可能 ※アフェリエイトリンクあり

2枚目はオーケストラアレンジのアルバム

2枚目のサントラ「交響組曲ファイナル・ファンタジー」は、1989年5月20に東京・五反田「ゆうぽうとHALL」で開催された初のファイナルファンタジーコンサートを収録したCDとなります。
次にファイナルファンタジーのコンサートが開催されるのが2002年2月20日ですから、約13年もの期間が空いてしまったという形になります。
当時の行かれた方は数すくなかったのでしょうか。当時を記載した記事やブログなどはほとんど見当たりませんでした。行かれた方は貴重な体験をなされたのではないかと思います。

このサントラ「交響組曲ファイナル・ファンタジー」の発売日は1989年7月25日、価格は2,800円（税抜き）だったそうです。1994年3月ごろに増版された際は2,136円（税抜き）となります。
初期版と増版バージョンの違いは、CDのパッケージで分かります。初期版はパッケージが全体的に暗く、天野喜孝氏が書かれたフリオニールが楕円で囲まれております。
増版バージョンは全体的に白く、フリオニールの全身がパッケージに描かれております。収録曲にはもちろん違いがないので、どちらを購入されても問題ないかと思います。
なおこの記事に使用している画像が初期版のパッケージとなります。

アレンジは服部克久・服部隆之の両氏

サントラ「交響組曲ファイナル・ファンタジー」に収録されているオーケストラアレンジを担当させたのは「服部克久・服部隆之」両氏となります。
両氏とも現在では日本を代表される作曲者でありますが、隆之氏は当時23歳、ニューヨークで作曲活動をされていたそうです。 Wikipediaの情報によると、服部隆之氏は1988年に作曲活動を開始されたとあるので、本当に初期に関わったアレンジとなります。
両氏がコラボレーションしたオーケストラ曲は今では考えられない・実現が難しいかと思いますが、当時は出来てしまったということに驚きです。

服部隆之氏はこのCDの発売の約2年後、聖剣伝説のアレンジアルバム「聖剣伝説想いは調べにのせて」にも関わることとなります。聖剣伝説の作曲者はロマンシングサガやパズドラの作曲者としても知られるイトケンこと伊藤賢治氏になります。
このCDも今考えたらすごい豪華な組み合わせとなります。今回はご紹介しませんが、「聖剣伝説想いは調べにのせて」も素晴らしいアレンジとなっておりますので、機会があれば是非聴いてみてください。

収録曲は全7曲

収録曲は全7曲となっておりますが、3曲目、5曲目、6曲目はメドレー曲となっておりますで、コンサートで演奏されたファイナルファンタジーの曲は、全12曲となります。
5曲目にある序曲（プレリュード）は、服部隆之氏がこのオーケストラアレンジのために書き下ろしされた曲とのことです。現在改めて聴くと、服部隆之氏の曲だなーと思わされるフレーズなどがあるような気がします。

3曲目には、ファイナルファンタジー1のオープニングテーマが収録されているのですが、サントラ「交響組曲ファイナル・ファンタジー」のライナーノーツには、「ファイナルファンタジーに取り掛かった時、一番最初にできた曲であり、僕（植松氏）にとって、ファイナルファンタジーのイメージメロディ出もあります。」と記載があります。
後にこの曲は「FINAL FANTASY」という曲名、ファイナルファンタジーのテーマ曲になっていきますので、まさに有言実行されたのでしょうか。